子どものオーバーユース症候群
最近では子どものスポーツ障害や腰痛など身体のどこかしらを痛めている子どもが増えてきています。
それはオーバーユースが原因かもしれません。
まだオーバーユースと聞いてもピンっと来ない方もいるのではないでしょうか?
オーバーユースは「使い過ぎ」ということになります。
ではなぜオーバーユースと子どもが関係しているのでしょうか?
オーバーユース症候群とは上で述べた通り使い過ぎによるものですが、身体のどの部位を使い過ぎたかによって診断がかわってきます。
オーバーユース症候群の代表的なもの
・野球肘(肘の内側に痛み)
・ばね指(腱鞘炎)
・テニス肘(肘の外側に痛み)
・腰痛症
・腰椎分離症
・シンスプリント(脚のスネの内側の下の方に痛み)
・オスグッド・シュラッター病
・ジャンパー膝
・アキレス腱炎
・疲労骨折
など一部ですがこれらがあります。
オーバーユース症候群の原因
子どもの身体は筋肉の種類が成人と少し違います。
成人に比べ子どもは速筋が少なく遅筋が多くなっており、このことによって子どもは疲れにくい身体になっているのです。そして身体(骨・筋肉など)が成長過程なので、いくら疲れにくく元気でもやり過ぎてしまうと少しずつ蓄積されてしまいオーバーユースとなり最終的にケガなどに繋がってしまうのです。
更に疲れにくいとはいえ、休息(睡眠)・栄養(食事)・運動のバランスが悪くなってきているのも原因の一つと言えます。
最近はスマートフォンの普及や勉強(塾)など昔と比べると睡眠時間が短い子どもが増えていて学校の授業中でも眠くて集中できていない子どもが多くなってきています。
食事も欧米化してきているものが多く、栄養バランスが偏ってしまいがちになり好き嫌いが多いことでそのバランスが偏ったままなので身体が必要としている栄養量に足りていないなどということもあります。
そんな中での運動の量が多いと身体にかかる負担が大きくなってしまいオーバーユース症候群となってしまうのです。
部活やクラブチームなどに所属している子どもで多いのが、少し痛いからと言って休んでしまうと「サボっていると思われてしまう。」「休むとレギュラーから外されてしまう。」などで痛みがあっても親御さんやコーチ・監督になかなか言い出せなく悪化してしまう子どもが多いのも特徴的です。
ではどうしたらいいのでしょうか?
やはり使い過ぎなので運動量は減らすことが第一にやらなくてはいけないことになります。
しっかりと痛みを取りたい!でも練習は休みたくないということが多いのですが全く練習量を変えないで痛みをとるのは難しいです。
なので練習量は減らし、負担がかからない範囲で痛みのある部位の動きを取り戻すようにしながら治療していくようになっていきます。